ヨーロピアンなエンジンとアメリカンなミッション

まだUSA製とメルセデス以外のメーカーが、大型乗用車用のオートマチックミッションを持っていなかった頃の話です。ジャガーの12気筒とか、アストンマーチンのV8だとか、ロールスロイスのV8に組み合わせるATを、ヨーロピアンメーカー達はどうしていたか?って言うと、アメリカGMのミッション(当時は3速のTH400かなぁ・・)を、皆使ってたんです。私がカーグラフィックを買ってた頃の話、20年前??です。あ、そだ、フェラーリとかランボルギーニとかマセラティもそう、デトマソは当然です。

大概本国用のマニュアルシフト車の試乗記ではその車は絶賛されてて、で日本のディーラーが主に輸入してるAT仕様は、それはそれは!って位コキ降ろされてました。
それは何故か??エンジンを低回転で廻すことを前提としたアメリカンオートマチックが、より高回転廻るヨーロピアンエンジンたちとマッチしなかった為です。考えてみたらそれは当たり前!!アメリカ人用の小便器は私には高すぎる!!のと同じだよ、んなもんは。

アメ車を600とか800馬力にする人たちには、今でも旧式のTH400が主流です。最近やっと4速のR700系にも、それ位の高馬力に耐える改造キットが出てきたと、前にショウゾウ君が言ってましたが。アメリカのレースの歴史を見るとね、20年前にもいくらでもレース用の耐高馬力、高回転のTH400改はあっただろうと思うんだけど、当時のヨーロッパメーカーは、ケチってGM純正しか買ってなかったのかも・・・

あの時代のフェラーリランボルギーニ、アストン、ジャガーなんかはね、お年寄りとアメリカの為に、仕方が無いからオートマ車も用意してやってるんだぞ!作りたくないけど!って感じだったんでしょうね。