技術の話

昔ショウゾウ君を見てて凄いな!と思いましたのは、V8のヘッドを弄って、確かピストンとバルブが当たる、ってんでピストンの頭を削ろうとしてた訳。こんなのはエンジン下ろしてシリンダーブロックからピストンを抜き取ってやるべきことなんでしょうが、場所とか機械とか時間とかお金とか、ここらへんが素人とプロの最大の違いなんでしょうが・・・車載のままで、どうやったら各ピストンから均一な重量を削り取れるか?その方法を模索してました。当たるかどうかも大事ですがバランスを崩さないためには8個のピストンから同じだけの切粉を出さなければなりませんのでね。

夕べNHKの技能5輪言うんですか?そんな番組見ててね、最後に彼らが言ったんですが、教えてくれる、見ててくれる師匠がいる、と。これは凄く大事で良いことなんですがね、例えば私、師匠が近くにいるとか、いつでも電話で相談できる状況だったらね、今からエンジン下ろしても、キャブばらしても、エンジン内部広げちゃってもさ、泣きつく先を確保できてればそんなに怖くないわけだ。

ここら辺が結局、1から初めて、(自力で)10に辿り着いた名人と、10の技術を(助けを得て)習得させてもらった名人の違いだと思うんです。結果はどっちの人も10の技術ですけどね。
同じような理屈で、耳だけで音楽を習得した人と、人が書いた楽譜を見て演奏できるようになった人は、やっぱりどっか違うと思う。

まぁしょうがないのかもしれませんが、デンソー高棚工場(だと思う、よく隣の道を通りますので)の金を獲った人たちは、通常の製造仕事はしないで金を獲る技術練習をしてる、と。
私はそうゆうのが嫌いですのでね、公立高校であるにもかかわらず甲子園に出た、とか四国の宇和島東が練習相手にも苦労しながらサッカーで全国制覇した、みたいな話のが好きです。

ですのでこないだも書いたように、代わりの車を何台も持ってるような人ほど結局フェラーリの本質をなにも解ってあげられないまま手放すんだと思います。